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八月四日(縦走九日目) 
北沢長衛小屋〜駒津峰〜甲斐駒ケ岳〜七丈小屋

 甲斐駒ヶ岳は標高こそ三〇〇〇mに満たないものの、実に格好いい山です。う ん、実に格好いい。見えればの話ですが。

 僕の読者にだけこっそり教えますが、甲斐駒のほぼ真北に、雨乞岳という山がある。インターネットで検索しても殆ど記録がみつからないくらい静かな山。冬場軽いラッセルで四時間か五時間頑張ると、山頂から白く輝く頂が見える。頑張ったご褒美がもらえるいい山だ。ちなみに、頑張りたくない人は、登山口手前の道の駅からもその雄姿はよく見える。

 今日はあまり天気が良くありません。少しゆっくり出発して、仙水小屋を へて仙水峠へ。やはり軽荷の人が多く、次々と追い越されていきます。こ のルートを天泊装備で登る人なんか、まったくもって見受けられません。 仙水峠からは摩利支天がよくみえる、はずなのですが、今日はあいにくガ スの向こう側です。
 仙水峠を過ぎて、駒津峰へ向かった二五〇〇m付近で休憩に入ります。こ んな中途半端なところで休憩に入る人はいませんから、僕一人だけくつろ いで悦に入ります。でもって、駒津峰のみんなが休憩しているところは通 過。やなやつだ。
 他人と違うところで休憩に入ると、煙害に巻き込まれないとか、聞きたくないおしゃべりが聞こえてこなくて済むとか、いろいろメリットがあります。

 六方石からは右手のまきみちルートを取ります。もう下山してくる人がい て、ちょっとすれ違いに手間取ります。花崗岩の崩れた、ベージュ色のザ ラザラした登山道。それを小一時間進みます。稜線に出るところで摩利支 天が下の方に見えました。そして、南アルプス最後のピーク、甲斐駒ヶ岳 の山頂に立ち、いや、座りました。どっかと座りこんで、もう腰を動かす 気配はありません。昼食のラーメンまで食べ始めます。

 しばらく山頂を眺 めていると、百名山完登の横断幕を持った人が、大撮影大会です。百名山は別に楽しくないけど、お祝いは楽しい。百名山のコツは、絶対最後まで自宅に近くてみんながお祝いしてくれる山を残しておくことだと思います。だいたい光岳か、宮之浦岳か、利尻岳、幌尻岳あたりを最後に残しがちですが、こういうところを残しておくと、最後は一人でさびしく百座目のピークを踏むことになります。そういう僕は飯豊で一人寂しく百座目を踏みましたが、甲斐駒を残しておけばなあ。僕らの友人だと、駒津峰からの最短コースだと誰もきてくれなくて、伝統の黒戸尾根(しかも日帰り)だったら人が集まる異様な集まりの可能性もあるな。

一時間半くらい山頂にいましたが、相方もきませんし、相変わらず展望は出ませんので黒戸尾 根を下ることにします。七丈小屋までは一時間半くらいの下りだったと思 います。ルートは確かに険しいですが、思っていたよりもだいぶ楽チンで した。で、小屋についた頃からポツポツと降り出します。今のところは天 気は僕に味方しているといっていいでしょう。

 七丈小屋は小屋泊にします。小屋泊は反則ですが、七丈小屋の食事が とってもナイスだということなので、一度は泊まってみたい。別の機会を 設けてもいいのですが、折角通りかかったわけだし、黒戸尾根だからたびたび来るところではない。今日はどっちにして もここで泊まるわけだし、ここは小屋泊まりでもいいでしょう。小屋に荷 物を入れます。小屋番は現在下界へ買い物にいっており、四時までには帰 ると書いてあります。
 一時間くらい待っていると、相方がやってきました。雨の中ご苦労さんです。仙丈小屋から北沢峠 へ下って、今日はここ泊まりだそうです。で、もう下山するのでというこ とでアルファ米を二つ頂きます。実に有難いことです。
 しばらくは落ち着いていたのですが、四時を回っても五時を回っても、小 屋番は帰ってきません。今日の宿泊者は一五人位だったでしょうか。六時近くなってよう やく帰ってきた小屋番が言うには、二、三日前の遭難者の遺体がみつかっ て、それがまた連絡の行き違いで場所が違っていたとか。とにかく、今日 はもう時間が遅く夕食の準備ができないので素泊まり料金です。というこ とで、食事の正当な評価はできないのですが、それでも揚げ物が出て、どっ かの富士山の山小屋よりはよほどいい物が食べられました。しかも、値段 が安くなった分ビールを二本しっかりと飲んで(これは安くならない)久々 の布団に高いびき状態です。
ただ、残念ながら朝食はごはんと梅干だけ…若いからとかいうワケのわか らない理由で僕のところには梅干が二つ回ってきましたが、これでごはん 二杯行きました。

*コースガイド

 北沢長衛小屋〜駒津峰〜甲斐駒ケ岳間は、特に難しいところもなく、日帰 りのハイキング装備で十分と思います。が、摩利支天へ行く場合、ガスっ ているときは道を間違えやすいそうなので注意が必要です。まあ、ガスっ ているときには摩利支天へは、行かないでおくのが賢明なような気がします。 六方石からは直登するコース(難路)とまきみち(一般ルート)がありま すが、特段の理由がなければまきみちを通るのがベターでしょう。
 甲斐駒〜七丈小屋間はかなり岩場がちになり、しんどい所もあります。が、 本文でも触れたとおり整備はよくされており、あまりひどいルートとはい えません。総合難易度は★★か、厳し目にみて★★★。南アでは一番厳し いルートと思いますが、北アへ持っていけば、まあ普通によくあるルート 程度ともいえます。
 時間的には、北沢長衛小屋を出発して、甲斐駒経由で竹宇まで下山するこ とも十分可能と思いますが、七丈小屋に泊まるのも一つの魅力ですし、下 山した後の交通機関のことは十分考えておかないといけないと思います。 ちなみに、竹宇駒ヶ岳神社から長坂駅まではだいたい徒歩三時間三〇分です。

 七丈小屋ではガスカートリッジを扱っています。出てきたのはプリムスの もので、値段は六〇〇円です。

区切り線
写真 この写真からだと判別できませんけど、栗沢山じゃないかなあ、と思います
写真 えーっと、どこだろう。ちょっとこの写真だけではわかりません。短期の山行なら何撮ったか覚えているんですけど、あいにくもう1ヶ月もたってしまっているので…
写真 甲斐駒山頂直下から甲斐駒の山頂を見上げる
写真 甲斐駒の山頂につきました


最終更新日: 2016/07/22 by htmltophp.php




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