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今回はデジカメを持っていかなかったので、写真は後日。
写真
30kgの荷物を背負って、青い空と白い雪の間を歩いて行く。 久しぶりの重荷に耐え、ちらと上を見るともう少し先に小屋が見 えている。もう体が上がらないと思ったところで、小屋の脇へ出た。
ここが、天と地の境目――

清流と、河童橋ごしに見る穂高の峰々に心を打たれ、訪れる者が 美しい思い出を持ち帰る上高地。その上高地から、まだはるか奥 へ行くのである。上高地からはるばる歩くこと7時間30分。涸 沢というところは、登山者にとってメッカでありエルサレムであ る。およそ高峰を目指そうと思う岳人にとって、涸沢という所は 聖地であるに違いはないのである。

僕が涸沢を訪れたのは、もう8年も前のことになる。足繁くアル プスへ訪れる現役の登山者であれば、およそ何年かおきにはいつ のシーズンにか涸沢へ訪れるものであろう。だが、僕は涸沢へは 足が遠かった。山をはじめた年に、たった1度だけ訪れたっきり なのである。隣の槍ヶ岳へは何度も足を運んでいるが、しかし、 僕の興味の対象は穂高連峰の山々や屏風の岩ではなく、五色ヶ原 や雲ノ平や、荒川小屋の上のハクサンイチゲの群落なのである。 およそ危険な思いをしなければ縦走してどこかへ行くことのでき ない涸沢へは、どうしても行く機会に恵まれなかった。

今年の記録を見返してみて、天泊回数が極端に少ないことに気づ いた。どこかでテントを張りたい。それも、張ったまましばらく のんびりしたい。折りしもガソリンが高騰中である。1度でかけ て山へ入ったら、しばらくは帰ってきたくないのである。

で、ピンときたのが、穂高だったわけである。今年はマイミクの ニシさんがGWに登頂している。あれから相当雪も溶けている筈 だし、僕が8年前登頂した時にもさほど難しいところがあった記 憶もない。あの場所なら賑やかでテラスの上か何かで、こう生ビー ル飲みながら隣の人と2,3日語り合うのがいいだろう。写真を とりまくって、フィルムが尽きたら帰ってくる。中日あたりで一 雨ありそうだが、なんとか好天を捕まえたし、一番天気のいい日 に穂高の山頂に立てばいいだろう。あわよくば「花の百名山」で ある涸沢岳にも登頂して、いい心持ちで帰ってくれば、山に花が 咲いていなかった分土産話にも花が咲くというものだ。

25日

例によって沢渡上の駐車場まで車で入り、ここで上高地行きのバ スに乗り換える。登山者は僕一人。8時40分にバスターミナル に下り立って、河童橋の下で写真を撮る。小梨平から明神の方へ 歩いていき、明神を過ぎるとニリンソウの群落があちらこちらに。 お客さんが少ないせいか、登山道わきにカモシカまで出ていた。 カモシカはさすがに帰りまで待ってはくれないので写真撮影した が、ニリンソウは帰りにすることにする。荷物が重いのでしゃが みたくないし、今日は出発が遅かったのであまりゆっくりしてい る余裕がない。
今日の荷物は、中判カメラ1台、レンズ4本、三脚にフィルムと フィルター類、カメラバッグで約7〜8kg。そのほかにテント 一式と6泊7日分の食料と、酒。ガス缶は水が出ていない場合に 備えて3つ持った。まあ1日位は小屋で食ってもいいから、最大 8日間だな、という読みである。で、約30キロ。縦走ではなく、 初日上がりさえすればあとは軽荷での行動だから特に軽量化はし なかった。

徳沢を過ぎて、横尾で昼食に入る。しばし下界との別れなので、 最後に缶ジュースを買うことにして自販機にお金を投入。ザック を広げたら、一番上に入っていたのは水だった。バカヤロウ、横 尾までは普通に水が出てらあ。こっちはコースタイムから遅れる くらい重荷に喘いでヒイヒイ言っているのに、なんでザックの中 に水が入ってるんだよぷんぷー!!と言っても話ははじまらない。 目の前の水道の蛇口を見ながら、もってきた水でラーメンを作っ て食べる。で、食べたら当然食器を片付けるわけなのだが、えっ と、トイレットペーパーはどこかな…とザックの中身をぜんぶひっ くり返してみるが、それらしきものは出てこない。まずいのであ る。また苦しい忘れ物をした。場所が北アだから、トイレはペー パー備え付けである。食器さえ我慢すれば凌げないことはない。 でも、さっき歯の詰め物がとれた。まあこれも痛みがあるほどの 穴ではないし、明日歯医者に行かないといけない代物ではない。 でもまた、不利な条件が重なって2つ目なのである。行くか帰る か。このときはまだ、行く方を選択した。
横尾の橋を渡ったところから雪が出始める。上高地で雪を乗り越 えて、徳沢で雪の上にテントを張ったGWだったが、さすがに横 尾の手前までの雪はあらかた消えていた。ところどころ雪を踏み ながら歩いて、本谷橋を渡ると常時雪を踏むようになる。事前の 情報ではそのまま左岸を歩くことになっているが、…橋は左岸か ら右岸へ渡るものである。多分、左岸と右岸が逆に記載されてる のだろう。右岸を歩いていく。右側は川でもう雪は崩壊している。 テクテク歩いていくと、道沿いにクレバスがあいている。幅は50 センチ位だろうか。踏み跡は向こう側についている。ここを飛べ ということか。荷物が10キロならこの位のジャンプは余裕だが、 30キロである。はじっこに乗ったら、雪が崩壊して…なんて可 能性もある。でもいった。思い切ってジャンプした。無事渡れた。

もう少し行くと、左手から沢が入ってきた。水は正面から流れて くるから、正面が本流だろう。本流沿いに行けば涸沢にたどりつ くから、と思って、とりあえず、正面へ行ってみた。
だが、踏み跡が見当たらない。ふりかえると、たぶんGWにつけ たであろう紅ガラは、川の対岸と、左手の沢の少しあがったとこ ろについている。ん?この沢を高巻くのか?と思って、戻って少 し上へ上がってみる。地面は雪崩のデブリのような状態になって いて、どれが人間の足跡かわからない。事前の情報によれば、ト レースははっきりしている筈。ふりかえってみると、この沢まで は間違いなく踏み跡がきている。でもって、少し手前から見たと きに、この正面の本流の先の方に、踏み跡があるように見えていた。

「よしっ、つっきる」

と決めて、もう1回下まで下って、足でカッティングして自分で 踏み跡つけて強引に本流の方へ行った。行ったが、まてよ、と思っ て地図とコンパスを取り出す。正面の本流に見えるほうが横尾本 谷で、だとすると、左が涸沢。これだけわかれば、もう踏み跡な んかなくても迷いはない。30分くらい時間をロスして登ったり 降りたりして、今一番低いところにいるが、自分の進む道がはっ きりしたから苦しくはなかった。1段上がったところで無事に足 跡と出会い、あとは涸沢まで1本道。2000m位までくるとも う目の前に旗が見えた。富士山と同じでなかなか近づいてはこな いが、それでもゴールが見えているというのは心強いものである。

ほどなくして、小屋の脇へたどりつく。実は、この涸沢ヒュッテ が、僕の山小屋デビュー。でもって、僕は涸沢でテントを張った ことは1度もない。この中におっきなザックを置いて、で、空身 で穂高の山頂へ行ってきた。おでん食べたとか、なつかしい思い 出がいくつもよみがえる。

だが、おかしいぞ。テラスにはひとっこ一人いないじゃないです か。とりあえずテント場、と思ってテント場へ向かうと、どこが テント場かわからない。とりあえず小屋へ戻って受付をすると、 青いポールの中に張ってくださいね、だって。で、どこかわから ないので適当に張った。

要するに、他にテントがない。

はいは〜い、テントの数かぞえちゃいますからね〜。いーち、いー ち、いーち、…えっと、一張り?

さびしすぎです。隣のテントとこれから3日にわたって無駄話を する予定だったのに、計画が頓挫しました。小屋の方も人なんか 入ってないみたいだし、この空と陸のはざまで、僕は突然ひとりっ きりにされてしまったわけだ。誰かが画像掲示板に貼った涸沢の 写真に騙されて、騒々しいテント村へやってきた気分の人は意気 消沈です。

で、問題の穂高へのルートは…トレースらしきものはまったく見 当たりません。GWに、渋滞するほど人が入ってたと聞いている ので、まあトレースくらいはあるだろう、と予測していたのでこ れまた意気消沈です。おまけに涸沢から見上げると、このまたゼッ ペキ感があって、ちょっと登るのはしんどいそう。まあ、明日考 えることにしよう。

とにかく、今日はもう夕暮れも間近だし、今日はどうすることも できないからテントを張る。明日テントを空けるのだから、念入 りにしっかり張って、風の避けられるくぼ地に十字ペグ4本と棒 のペグ3本で完璧な固定です。ああやっと落ち着けるよ。さっき の小屋の人は、発電機とめちゃったから生ビールはあと15分し ないと出ないとか言ってたけど、もういいや。どうせ酒持ってき たから、手持ちの酒を飲んでゆっくりしよう。で、食器を出して、 ぐいっと行きます。じゃ、次は荷物整理。マット広げて、シュラ フ出して、えっとヘッドライトがないと夜中トイレいけないから ね。えーっと、ヘッドライトは…ん?見あたらないんですけど。

冬山シーズンから、夏山シーズンに変わるんで、この前荷物を全 部整理して入れ替えた。そのせいか。最初は85Lのザックでく るつもりで荷物を詰めたのが、85Lでは入りきらなくて出発直 前に105Lに変えたときに、トイレットペーパーもヘッドライ トも軽い品物だから、移しかえ忘れたのか。最悪です。

日はもうさっき涸沢岳の影に、全然焼けずに沈みました。明日は 夕方から悪天だし、もう写真はいいことにします。ヘッドライト がなければ夜中はどうすることもできないので、さっさと食事済 ませて、ふてくされて明るいうちから寝ることにします。 最悪携帯電話の明かりが使えるからね。携帯電話抱いて、時計巻 いて、で、もう寝ました。もう絶対起きないからな。ぷんぷー!!

26日

外は明るいのですが、寒いので外へ出たくありません。換気口か らチラと外を見ると、なんかテントが一張りあります。どうやら あの後にやってきた人がいたようです。で、重いカメラですから ね、撮らないといけません。テントの入り口から首だけ出して朝 日をおさめます。最低だな。でも、これが一番天気が良かったと き。空は青い部分が何もなく、全部白色。そのうち太陽にももや がかかってきます。あーもーいー、帰る!どうせ明日から雨だ。 明かりのない夜は辛いし、食器も綺麗にならないし、もう帰るこ とにする!明日は歯医者にいく!あーもうそう決めたらさっさと 撤収して今日の沢渡行きのバスに乗るんだ。酒なんか、こうね、 全部雪に飲ませちゃってドボドボドボって。でもって、食事を済 ませたらさっさと撤収です。
ほとんど軽くなっていない荷物を背負って、涸沢の圏谷を下って いきます。で、トレースを辿ったら、ほぼ夏道と同じルートで、 本谷橋のすぐわきへ出てきました。ここからもうルートが違って いたようです。それにしても、結構高巻くので滑ったら怖そうで す。僕はアイゼンとストックで歩いたんですけど、これ、足滑ら せたらヤバそうなのでピッケルの方がいいかもです。でもって、 雪を踏み抜いたタイミングで、右足のアイゼンの前爪で左足のふ くらはぎをしたたかにけっとばしてしまいました…帰ってきてか らも、筋肉痛なんか1つも出ないのに、ここだけまだ痛いんです けど…鬱だ。
昨日と同じく横尾で昼食のラーメン(チーズのスパゲティ味)を 食べます。汚れたままの食器をスタッフバッグに入れるのは鬱な ものです。なにしろ、この前夏山装備に交換したときに、綺麗で なかった食器のスタッフバッグを2つ、新品に交換したばっかり だったのです。

最後はニリンソウの写真をとりまくって、ついでに河童橋の写真 も撮って、雨が降らないうちにバスの人になることができました。

写真

区切り線

*この山行のデータ(山行日基準)* データの見方
ルート 上高地BT−横尾−涸沢 往復
地図 昭文社 槍・穂高
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地形図 (データがありません この欄は互換性のため提供されます)
難易度 この時期はまだ雪の上を歩くようですし、落石にも注意が必要です。一応ピッケルとアイゼンのトレーニングを受けたことがある人でないと、涸沢へいくにはちょっと怖い感じがします。
所要時間 上高地−明神 1H
明神−徳沢 1H10
徳沢−横尾 1H10
横尾−本谷橋 1H
本谷橋−涸沢 2H
涸沢−本谷橋 1H10
本谷橋−横尾 50分
横尾−上高地 3H10
他の季節 冬季は雪崩の巣になるので、このルートを積雪期に歩くのは無謀です。だいたいGWに入ると同時に歩けるようになりますが、この時期は冬山に戻ることもあり、また雪崩の危険が絶対にないとは言い切れないので、ある程度経験がある人Onlyと思ってください。夏山シーズンは7中〜9上あたりで、9末〜10上の紅葉の時期が一番混雑します。10上あたりですと、もういつ雪がきてもおかしくない位。目一杯頑張っても、11月の入山はやめた方がいいと僕は思います。
トイレ 冬季用のトイレが何箇所かに設置されています。現地の看板を参照してください
水場 徳沢、横尾、涸沢ヒュッテ。
避難小屋 横尾の冬季小屋は無雪期には使用できません。
幕営適地 小梨平・徳沢・横尾・涸沢。横尾−涸沢間でテントを張れるようなところはないと思います。
交通 沢渡駐車場に車をとめてバスに乗り換え。4時30分頃から18時頃まで運行しており、だいたい10分から15分間隔でバスはやってきます。バスの場合、松本ないし新宿あたりから直通のバスが出ています。沢渡駐車場まで舗装 トレーラ不可
登山計画書 上高地BTにあります。用紙筆記用具備え付け
問合せ先・参考文献 (データがありません この欄は互換性のため提供されます)
その他  

最終更新日: 2016/07/22 by htmltophp.php




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