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2002.8.15
 上高地→殺生
2002.8.16
 殺生→槍ヶ岳→双六小屋
2002.8.17
 双六小屋→新穂高温泉
2003.8.10
 新穂高温泉→双六小屋
2003.8.11
 双六小屋→鷲羽岳→黒部五郎小舎
2003.8.12
 黒部五郎小舎→黒部五郎岳→太郎平
2003.8.13
 太郎平→薬師岳→スゴ乗越
2003.8.14
 スゴ乗越→五色が原
2003.8.15
 五色ヶ原→立山→剣沢
2003.8.16
 剱沢→剱岳→奥大日岳→大日小屋
2003.8.17
 大日小屋→称名滝→称名駐車場

アドバイス
   

●2003.8.16 剱沢→剱岳→剱御前→奥大日岳→大日小屋(晴後霧)

本日は行動の長い日。剱岳渋滞をみこして朝まで2時半起き3時半発に するか3時起き4時発にするか迷ったが、日の出前に危険箇所にとりつ きたくなかったため剣沢を4時に出ることにする。
はじめての星空。ようやく山にやってきた気分。
ルートがわかりづらいが、野営管理所のわきを下って沢筋に左へ回る。 左に剣山荘の明かりが見えているのでまさかとは思うが、沢をまっすぐ 進むと真砂沢へ降りてしまうので注意が必要だ。僕は左へよりすぎてバ リエーション行きの踏み跡に入ってしまった模様。5分のタイムロスで 元の登山道に戻る。雪渓をいくつも横切り、意外と長い距離を経て剣山 荘についたのが4時30分。もう剣岳にとりついている人は大勢いた。

ここに荷物を置いて、いざ剱岳へ。一服剱まではなんということはなく、 直下で手を使う程度のもの。カールが染まり、下の方から歓声が上がる のが聞こえる。今夏ようやっと見た朝焼け。しかし手元にカメラはない。 今日は登ることに専念。展望だけなら明日がある。明日もきっと晴れる。 いてもたってもいられないが、今日は登ることに集中することに決めて いる。

一服剣から先鞍部をこえた向こうがわで、対岸に横へ向かう鎖がある鞍 部の1mあるかないかのところは手前がザレていることもありかなり緊 張。下は見えないが、覗いてみたらやっぱり左右とも奈落の底まで切れ 落ちていた。そしてこの横向きの鎖もあまりいいとはいえない。
さすがにもうアカン、と思った頃前剣へ到着。ここまでくればついたも 同然、と思いきや目の前に細かいピークが1つ、2つ。そして本峰はそ の奥。核心は平蔵の頭あたりの鎖場か。

タテバイは前が詰まっていたこともあり余裕でクリア。登っている登山 者の下へ入らないよう注意して極力安全志向でいく。
これを上がりきればあとは少しザレ混じりの道を手交じりながら足で上 がれる登山路にかわり、最後北方稜線側へ落ちないように30mばかり 横へ移動する。
あの剱岳とは思えないそこそこ広いピークで、今日の展望は御嶽。乗鞍 はガスの中で右手には白山。まだ見ぬ山だ。後立が立山の後ろだから後 立だというのもよくわかった。そして辿った峰々は、右手に薬師の双耳。 奥に黒部五郎があり、槍は立山の向こう。今回は槍の手前がわ、新穂高 から歩いてきた。
お弁当を広げている人もいるが、僕は何ももってきていないこともあり ひととおり展望を楽しんだらくだりの渋滞にはまらないようさっさと下 山。ヨコバイはどこがそれなのかわからないうちに通過。梯子をおりきっ たあたりになにやら建物があったので何かと思えばトイレだった。梯子 の下からトイレの先、右側がスッパリ切れ落ちているあたりが多分核心 で、普通に歩けば落ちないところだけれども落ちたら絶対助かることは ない。
平蔵の頭をこえればあとは余裕余裕で剣山荘へ戻る。ほとんど渋滞にも はまらず戻りタイムは1時間半。休憩はいれずに荷物を背負って剣御前 小屋へ向かう。

緊張感が途切れたせいなのか、夜になると毎日はじまっていたゲホゲホ が今日は朝から出ている。少し熱っぽくぼーっとしているようだ。
少し俗世にまみれた剱御前(剣御前-検索用)の小屋で、缶ジュースを 1本飲みながら室堂へ下山するか大日までいくか、少し逡巡する。とり あえず核心の剱をやって満たされている。しかし、ようやくやってきた 好天に、アルプスの、要するに通る人も少ない外れにある小屋から朝日 というものを見ておきたいではないか。大日だの朝日だの、といった山 は語源からいって間違いなく展望は特級である。
そして、1度くらいは、「立山へは行ったが室堂は行ったことがない」 と言ってみたいではないか。何でもない山でも1つ話のタネができる。 ここはちょっと無理してでも行かない手はないだろう。しかし、ここで 小屋泊は財布には痛い。

ここを左手にいけば、2時間後には車中の人。ここをトイレの裏手から 新室堂乗越へ向けて歩く。が、まだ逡巡している。ちょっと遠回りだが 新室堂乗越からでも下山はできる。判断を少し先延ばしにすることにし た。
遠くまで目をこらすと、大日岳への道に人はいない。予想通り、大日へ 行く人なぞ誰もいないのであろう。

ふりかえると、昨日あの高みに立った立山はガスの中。カールの中は一 大観光地の様相で立派な建物やら赤黄青の色とりどりのテントが張られ ている場所やら、そして太い道路やらが時折かかるガスの向こうに見え ている。どうやら、その中心にある一段上がった大きな建物が室堂らし い。

あそこへ降りていくのは嫌だ。




そう思った。なぜか急にそう感じたのだった。
この登山道にもいっぱいいる観光客と一緒に歩くのは嫌だ。このまま 下界へ降りるのは嫌なのだ。
その代わり、大日小屋まで歩けば恐らくは、小屋番と2人か3人かの 登山客と話し込む最高の夜になるだろう。
室堂への下山道を目で追うことはする気もおきなかった。ただ、目の 前にある誰も歩いてはいない大日への登山道が、僕に対して訴えかけ てくる。大日こそが最終日のフィナーレを飾る一夜にふさわしいのだ と。

もう、迷うことはなかった。まだ時間は早く、少し時間も詰めた。小 屋に迷惑のかからない時間には到着できる。

今まで見たこともないほども黄味がかった色の濃いチングルマも、ほ かに咲き乱れる花も、もう目には入らなかった。時折ガスの向こうか らバスの音が聞こえてくるが、それも耳に入らなかった。ただ、今日 のコースタイム12時間、実荷の登山道では過去最高の長さの道程を、 半ばふらふらになりながらの行程。筋肉痛ではない。もう体の底から 力が上がってこない。次々と下ってくる登山者の中にはもう10分く らいと思いますがだいぶバテバテの様子だから15分、などと言われ るような状態で登っていく。なかには大丈夫ですか、などと声をかけ てくれる人もいた。
目の前の花の名を思い出す。虫…、いや、マツムシソウ。

そうか。もう秋か。


今年の夏が終わろうとしている。最後のピーク、
今、奥大日岳の山頂に立った。何の展望もない。最後まで、展望には恵 まれない山行となった。

1箇所2箇所、危なそうなところがあったことは覚えている。地図上の はしご、とかかれている場所はザレ場でかなり長い梯子。ステップが土 で埋まっているところがあるので少し慎重にいきたい。そのほかにも七 福園直下の手を使わないといけない場所など、落ちられなそうなところ はいくつかあった。
大日岳は剣のわきにある山。山容こそ美しいが決して甘くはない山だ。
その山を、今体力の限界付近で小屋へ向かっている。目の前に2500 と書かれた標識。こっちか、と思ってよってみるとどうやら展望台のよ うだ。当然、今は何も見えない。5mひきかえして元の登山道へ戻る。
地図と照らし合わせて見るとあと15分ほどで小屋に着く。
そして、そのピークの向こう側に出ると、ほどなくガスの向こうから建 物と思われるものが見えた。予定より1時間半詰めて14時の到着である。


もう、寒かろうが暑かろうが関係ない。ビールをあけて、何の展望もな い小屋前のベンチで話し込む。と、続々とおりてくる登山者の一行。今 日は混雑していますから1畳に2人・・・って、えっ!?
どうやら知らぬは僕ばかり。大日岳というのはいくつものガイドブック に掲載された、その筋ではかなり有名な山だったらしいのだ。実際にガ イドブックのコピーを見せてもらった。花と、そして剣岳の展望。悪い 山であるはずがない。確かに有名になってもおかしくはない山だ。それ に加え、僕のように剱岳(剣岳-検索用)から歩いてくる人も多いよう。

大日岳への往復は空身で片道10分。となっているが、あいにくの天気。
今回は、いや、多分今回が人生で最後になるであろうが、大日岳への往 復はパスすることにする。代わりに大阪の団体と消灯まで話し込んだ。

  ※大日小屋

   ランプの小屋というが、ただ単に発電機がないだけの北アの標準的な山小屋。
   場所の割りに入れ込みは多い。
   食事はナイス。
   水場がないので、翌日の行動用の水も担ぎ上げておくのが賢明(特に立山方面へ向かう人)
   水場はくだって1時間、登って1時間15分程度。


最終更新日: 2016/07/22 by htmltophp.php




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